開発のレシピ

2015年06月01日

ユーザーレビュー等を見て「意見を取り入れてアップデートしたのに今度は逆の意見要望が噴出した!」みたいなことはよくあることかと思います。


表情が無くて不気味!

表情なんか実装してる暇あったらコンテンツ増やせ 

XXを可視化しろ

XXを可視化すんな

某有名ゲームとかの意見だったりしますが、どこでも同じかと。以前大手に居たのでこの手の問題にはよく直面することになりました。

これは別に評価をくださるユーザーがアンビバレンツなんじゃなくて、普通にいろいろな意見のひとが書き込んでるということです。意見を書き込むユーザーと、普段書き込まないユーザーの間に意見の相違があってもなかなか表出しないということですね。

特に言いたいことがある時に口をついて出るのは文句のほうが多い傾向があります。現状に満足している人はだいたい静かです。だって満足してるんだもん。

矛盾する意見はニーズになるのか?

アンケートでも取ればそれなりに多数派少数派が出てきて、組織的には「じゃあ多い意見を採用しよう」ということもやりがちですが、それだとふにゃふにゃなモノが出来上がります。


アンケート取って多数派の意見だけ取り入れていけばいい?

ゲーム作る上で意見を採用するだけなら、そんな楽な話はありません。

そして、これは一見うまくいきそうで、うまくいった試しがありません。
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「声無き声が半数」だった場合、アンケートで表出しなかった反対意見が実装によって表面化することがあります。

ある程度考えた上での選択肢をアンケートによって選ぶならともかく、すでにあるゲーム仕様についての意見は「声が大きいだけ」の意見が目立っているだけで「実は満足度は高い」ということもありえるのです。

企画屋の心構え

企画は意見を一旦自分の中で消化して、「本当にやりたいこと」という本質を整理する必要があります。

元の企画意図に照らしあわせて矛盾が生じないかどうか、面白さの根源をどこに置くのか、など考えることは多数あります。

「人から言われたからこうしました」というネタで、そのような深いところをうまく満たすことは出来ないのです。「多数意見だったのでこうしました」って、そういうの企画マンが持ってきたらボツですよね。


話がずれますが、企画意図が本当にニーズがあるものなのかどうかというのも実際にリリースしてから気づくことがあります。ひとりよがりの仕様にならないよう「企画意図」ありきではなく、自分の企画が求められているものだったのかどうか見なおす良い機会と捉えるべきです。

ユーザー本位か企画本位か

お客様は神様
ではありません。 個人開発者の姿勢として、三波春夫のように考えるのはありかもしれません。

でも掲示板の意見を丸呑みにした企画書にろくなものはありません。実際、ありませんでした。

なぜならそれは企画屋がやりたいことではないからです。


なにか作るときに出るパワーの根源は、自分がやりたいことです。

やりたいことがはっきりしている企画はわかりやすい、伝わりやすい。


何をどうしたいのか、どうすれば最高のサービスになりえるのか。

それがわかるのは、やりたいことという強い思いを抱いて形に出来た人だけです。



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